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日本郵船との循環型社会と船員のウェルビーイングを考える共同研究の成果発表を実施。今後も連携を継続


共同研究最終発表会の様子

1月22日、八王子キャンパスにて、プロダクトデザイン専攻Studio3と日本郵船株式会社との共同研究「次世代の循環型社会に適応するプロダクトデザイン『KRAFT & LOOP ~船員のウェアデザイン〜』」の最終成果発表を行いました。

1.経緯

本学は、2021年より複数の企業と連携しながら取り組むSDGs時代の廃棄物循環型経済モデル「すてるデザイン」プロジェクトで、デザインの視点からサステナブル社会の実現に向けた対策に取り組んできています。その一環として、2023年3月に産学共同研究契約を締結した日本郵船株式会社の人材育成組織であるNYKデジタルアカデミーの取り組み「物流に求められる新しい価値・判断基準が社会に浸透する仕組みづくり(感動物流)」との共同プロジェクトがスタートしました。

2.共同研究の概要

日本の貿易量の99%は海上輸送が占めています。同社が持つ大型船舶の運航を支える船員の「ウェルビーイングの実現」という課題に対して、本プロジェクトで取り組んだのが、船員のユニフォームの開発です。プロジェクトテーマを『KRAFT & LOOP ~船員のウェアデザイン〜』とし、デザインの持つ創造的な力を生かして、新たな価値創出や課題解決を考えていきました。
同専攻の学生たちは「モノを長く使うため」「循環させるため」のリサーチと、それにプラスして自動車専用船でのフィールドワークや船員へのヒアリングを行い、船員のウェルビーイングを満たしながらも循環型社会にかなうユニフォームのあり方を検討しました。共同研究中は同社から複数名の社員が参加し、学生たちと対話を重ねながらデザインアイデアの検討、プロトタイプ開発などが進められました。

3.共同研究の成果と今後

最終成果発表会では、日々船員が着用するユニフォームのデザイン提案や、船員同士のコミュニケーションを促進し船内生活をより豊かにするアプリケーション、循環型社会に適応したユニフォームのリサイクルシステムの提案など、新たなプランやデザインがお披露目されました。この共同研究で生まれたユニフォームは、今後量産可能な仕様でプロトタイプが作り直され、実際に船員に着用してもらいながら、社会実装に向けて進展させていきます。
今後も同社とは「すてるデザイン」プロジェクトを継続します。循環型社会実現のため、前例にとらわれないこの先の産業の仕組みや、ライフスタイルのあり方の研究をデザインの持つ創造的な力で進めていきます。

学生によるプレゼンテーションの様子

日本郵船の社員の皆さまにプロトタイプを手に取っていただきながらプレゼンテーションを進めました

実装に向けた、ユニフォームのプロトタイプのより細かな検証も行われました

  

関連リンク

日本郵船プレスリリース別ウィンドウリンク
日本郵船と船員のウェルビーイングと循環型社会を考える産学共同研究を開始(2023.3.28)別ウィンドウリンク
日本郵船との共同研究フィールドワークでプロダクトの学生が自動車専用船を訪船(2023.7.10)別ウィンドウリンク
プロダクトデザイン専攻 紹介サイト別ウィンドウリンク
廃棄物循環型経済モデル「すてるデザイン」紹介サイト別ウィンドウリンク