お知らせ一覧へ戻る

卒業生の伊東ケイスケさんが4年連続でベネチア国際映画祭XR部門にノミネート


XR(エクステンデッドリアリティ)アーティストの伊東ケイスケさん(10年グラフィックデザイン卒業)が監督した新作VRアニメーション『Sen』が、第80回ベネチア国際映画祭のXR部門「Venice Immersive」にノミネートされました。2020年の『Beat』、2021年の『Clap』、2022年の 『Typeman』に続いての4年連続でのノミネートで、同じ監督による本映画祭XR部門への4年連続でのノミネートは世界初となります。

同映画祭は本年で80回を迎える世界最古の歴史を誇る映画祭で、カンヌ国際映画祭、ベルリン国際映画祭と並ぶ世界三大映画祭の一つに数えられています。2017年に新設されたVR部門「Venice VR Expanded」から昨年XR部門「Venice Immersive」となった同部門は、バーチャルリアリティ技術だけでなくあらゆるXRの創造的表現手段に対象を広げています。

『Sen』は、「千利休の所持した樂長次郎 黒樂茶碗『万代屋黒』をモデルにしたお茶碗型の触覚デバイス」を用いて、VR空間で複数人同時に日本のお茶の世界を体験でき、日本伝統の茶道の世界を通して生命と宇宙の繋がりを体験する作品となっています。

【伊東ケイスケ監督コメント】
私は日本の伝統文化である「茶道」をベースに、XRを通して自己を深く見つめる体験を作りたいと考えました。
Senとは、とても大きな数、無限を表しています。
私は、私たち地球上の生命体は、無限の宇宙に溶ける粒子のような淡い存在であり、心臓の鼓動を与えられて存在しているのではないかと考えるようになりました。
この物語で体験者は、両手で持ったChawan Deviceからこの世に生まれ落ちた、お茶の化身「Sen」と出会います。
彼は生まれてはじめて、自然や他者に出会い、関わり合います。
生きる楽しみ、そして多くの苦しみを味わいます。
そんな彼の「生」は、わたしたちとなにもかわりはありません。
彼はあなた自身です。
両手から伝わるChawanのあたたかな感触と鼓動のぬくもりとともに、他者との繋がりを体験してください。
そして、深い闇の中で、あなた自身の「生」を見つめてください。

※エクステンデッドリアリティ(XR):現実世界と仮想世界を画像処理技術などを用いて融合することで、現実にはないものを知覚できる技術やクリエーティブの総称。拡張現実(AR)、仮想現実(VR)、複合現実(MR)などの表現手段を用いた没入型作品を指す。

『Sen』

監 督:伊東ケイスケ
製作年:2023年
製 作:株式会社CinemaLeap/株式会社Psychic VR Lab
作品尺:15分

  

関連リンク

第80回ベネチア国際映画祭 XR部門公式ページ別ウィンドウリンク
第80回ベネチア国際映画祭 XR部門『Sen』紹介ページ別ウィンドウリンク
KEISUKE ITOH VR&3DCG CREATION別ウィンドウリンク
Activity News|卒業生の伊東ケイスケさんが3年連続でベネチア国際映画祭XR部門にノミネート別ウィンドウリンク
Activity News|卒業生の伊東ケイスケさんが2年連続ベネチア国際映画祭VR部門にノミネート別ウィンドウリンク
Activity News|卒業生の伊東ケイスケさんのVRアニメーション作品『Beat』が第77回ベネチア国際映画祭VR部門にノミネート別ウィンドウリンク
グラフィックデザイン学科 紹介ページ別ウィンドウリンク

  

『Sen』イメージショット