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卒業生の伊東ケイスケさんが3年連続でベネチア国際映画祭XR部門にノミネート


VRアーティストの伊東ケイスケさん(10年グラフィックデザイン卒業)が監督した新作VR演劇「Typeman」が、第79回ベネチア国際映画祭 クロスリアリティ(XR)部門「Venice Immersive」にノミネートされました。2020年の『Beat』、2021年の『Clap』に続き、3年連続でのノミネートとなります。

ベネチア国際映画祭は本年で79回を迎える世界最古の歴史を誇る映画祭です。カンヌ国際映画祭、ベルリン国際映画祭と並ぶ世界三大映画祭の一つに数えられています。2017年に新設されたVR部門「Venice VR Expanded」は今年からXR部門「Venice Immersive」となり、バーチャルリアリティ技術だけでなく、あらゆるXRの創造的表現手段に対象を広げています。

『Typeman』は、メタバース空間でアクター(演者)がリアルタイムに実演する演劇型のコンテンツです。Typemanを演じるアクターと複数の体験者が一度に一つのバーチャルワールドに入り、間近でアクターの実演を鑑賞したり、アクターと体験者がコミュニケーションをとりながらストーリーを進め、楽しんでもらう作品です。

【伊東ケイスケ監督コメント】
体験者の皆さんは、この作品のメタバース上で、「Typeman」という世の中から忘れ去られた存在と出会います。孤独が現代社会で大きな問題となっている中で、Typemanと共に喜びや悲しみ、戸惑いなどさまざまな感情を共有することで、孤独感を吹き飛ばしてもらいたい、また人とのつながりを再認識してもらいたいと願ってこの作品を制作しました。この作品を体験する方と、Typemanがお互いにその存在を認め合うことで、私たち自身がこの世界に存在している意味をあらためて感じるきっかけになればと思っています。

〈10/5追記〉
9月9日にリド島で行われた、第79回ベネチア国際映画祭併設のアワードでイタリアの独立系映画評論家が独自に選出する「Premio bisato d’oro 2022(プレミオ・ビサト・ ドーロ/金鰻賞)」で、『Typeman』が最優秀短編賞を受賞しました。賞を授与した審査員は、評価の理由を「過去に対するロマンチックな誘惑と、機械式タイプライターのキーに書かれた文学というチャレンジに勝利し、注目を集めた。Typemanは牛の頭の代わりにタイプライターを持った、神話にでてくるフレンドリーなミノタウロスのような姿をしている」とコメントしています。

『Typeman』

監督:伊東ケイスケ
製作年:2022年
製作:株式会社WOWOW/株式会社CinemaLeap
作品尺:25分

  

関連リンク

第79回ベネチア国際映画祭 XR部門公式ページ別ウィンドウリンク
第79回ベネチア国際映画祭 XR部門『Typeman』紹介ページ別ウィンドウリンク
KEISUKE ITOH VR&3DCG CREATION別ウィンドウリンク
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Activity News|卒業生の伊東ケイスケさんのVRアニメーション作品『Beat』が第77回ベネチア国際映画祭VR部門にノミネート別ウィンドウリンク
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『Typeman』イメージショット