アクセンチュア
株式会社

多摩美生は感覚値だけで物事を捉えるのではなく、社会への実装を設計できる能力があると感じる

世界51カ国に拠点を持ち、50万5,000人の社員数を誇る世界最大級の総合コンサルティング会社であり、ITサービス企業でもある。世界中の企業を対象とした総収益ランキング「フォーチュン・グローバル500」の上位100企業のうち91社が同社のクライアント。
https://www.accenture.com/jp-ja
取材日:2021.01.13

インタラクティブ本部
シニア・マネジャー
佐藤 守さん

コンサルティング・スタイルの変革が進む今、デザイン思考をベースとしたクリエイティブな戦略が求められている

アクセンチュアはコンサルティングとITサービスの会社として世界的に認知されていますが、多様化が進み、社会が急速に変化している今、お客様のビジネスを発展させるためには、これまでのビジネス戦略やテクノロジーだけでは難しいと感じています。そこで弊社では、クリエイティブの観点からお客様のビジネス変革を実現するパートナーとなるべく『アクセンチュア インタラクティブ』という組織を立ち上げました。この組織内には世の中に新しいデザインやサービスを生み出すプロフェッショナル集団『Fjord(フィヨルド)』もあります。多摩美の卒業生には、そのメンバーとして活躍してもらえることを期待しています。

経営レベルから世の中を変えるデザインの仕事

『アクセンチュア インタラクティブ』をシンプルに表現するならば、「経営レベルから世の中を変えるために、デザインの力が使える職場」です。クライアント企業の業種は多岐にわたりますが、そのパートナーとして具体的なサービスやプロダクトを提案することで、その会社を変え、さらに、世の中を変えていく。外からは見えにくいと思いますが、そんなダイナミズムを感じられる仕事だと思っています。

統合デザイン学科のコンセプトに親和性を感じた

会社説明会を行うため多摩美を訪れた際に、統合デザイン学科の取り組みについて伺ったところ、弊社のインタラクティブ事業部の考え方、取り組み姿勢に強い親和性を感じました。その結果、昨年は、4名に内定を承諾いただきました。実際に統合デザイン学科の学生の皆さんとお話をしてみると、単に「面白いアイデアでしょ?」ではなく、着眼点は面白いままプロダクトとして世に出て行くところまでを想像して設計されていました。ニュートラルな視点で見ても、その思考力や具体的な提案に落とし込む能力は、正直すごいなと感じました。
また、弊社は、デザイナー、マーケター、コンサルタント、エンジニアなど多彩な人材が所属していますが、彼らを巻き込んでプロジェクトを推進することが重要です。その点においても、多摩美生の資質に期待するところが大きいです。

[アクセンチュア株式会社]
シニア・プリンシパル
[Fjord]
Visual Design Director

Yoo Taehanさん

一芸に秀でる道も、そうした人を取りまとめる道もどちらもプロフェッショナルだと知って目指してほしい

僕は以前、広告代理店でアートディレクターをしていたのですが、今は少し違った立ち位置で仕事をしています。もちろん自分のデザインやアウトプットで世の中にインパクトや感動を与えたいという思いもありますが、自分の資質や長所を生かせるポジションは違うのではないかと。優れた才能を持った人たちと連携し、その人たちの力を視覚的なアプローチで世の中に提示する立場が向いていると考え、現在のポジションに就きました。多摩美に限らず美大の学生の多くはプロフェッショナルを目指していると思いますが、多彩なジャンルの職人が集まって何かを作り上げようとする時、それを取りまとめるのもまた職人だと思うんです。アクセンチュアではよくコラボレーションという言葉を使いますが、力のある人たちが声を掛け合い、助け合いながらプロジェクトを進めるケースが多々あります。個人で何かを成すというより、チームで何かを成す方向へと変わってきています。一芸に秀でるのは素晴らしいことですが、幅広い視野を必要とするクリエイティブの世界もあることを、学生の皆さんにも知っていただけたらと思います。

能動的な姿勢や社会的なコミュニケーション・スキルが、より求められる時代

これはコンサルティング業界に限ったことではありませんが、高いコミュニケーション能力をもつことが今後より重要になってくると考えています。ただし、誰とでも積極的に会話できるという意味ではなく、例えばビジュアルデザインを得意とする人なら、それを使ってどうお客様とコミュニケートするか、どう伝え、わかっていただくか。自分なりのコミュニケーションの仕方を身に付けていくことが重要で、ビジネスの世界でも今後ますます大事になってくるのではないかと感じています。能動的な姿勢や社会的なコミュニケーション・スキルが、より求められる時代なのではないかと思います。

※掲載者の所属などは記事公開時のものです。