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多摩美術大学サーキュラーオフィス レクチャーシリーズ第四弾「農的空間から見た都市生活の持続可能性~からだと思考が連動する~」を開催


トークイベントの様子。写真左:小野 淳氏、写真右:大橋 由三子教授

2月28日、東京ミッドタウン・デザインハブ内、インターナショナル・デザイン・リエゾンセンターにて、多摩美術大学サーキュラーオフィス レクチャーシリーズ第四弾『農的空間から見た都市生活の持続可能性~からだと思考が連動する~』を、テレビマンとして環境問題の番組制作に携わり、農業生産法人で有機JAS農業と流通を経験して来られた、株式会社農天気の小野 淳氏を講師にお迎えして開催しました。生産デザイン学科プロダクトデザイン専攻の大橋 由三子教授が聞き手を務め、学内外の約20名が聴講しました。

小野氏は、自然資源を食料に変える収奪的な「農」の仕組みが環境に与える影響を例を交えて解説し、本質的な地球環境保全とは何かを問いかけました。一方、大橋教授は、これまでの大量生産・大量消費・大量廃棄のリニアな経済のもと発展してきた産業デザインの功罪と未来のありかたについて話しました。また、農とデザインやアートには、いずれも人のくらしを支えるものであると同時に、手やからだを使って思考しながら生み出すという共通点があることを指摘しました。

今回農とデザインという一見異なる分野の専門家二人がその課題や可能性について語りました。持続可能な社会づくりには、多くの課題をともに考え総合知を集積し、行動することの重要性が改めて示される示唆に富んだ会となりました。

日々の農の実践から見えてくる人と地域の関わりや環境持続性についてお話する小野氏

【サーキュラーオフィス レクチャーシリーズ・第4回実施概要】

日 程:2024年2月28日(水)
時 間:18:00~19:30
会 場:東京ミッドタウン・デザインハブ内、インターナショナル・デザイン・リエゾンセンター
参加費:無料(要事前予約。申込受付は先着順)
登壇者:小野 淳(株式会社 農天気 代表取締役/NPO法人くにたち農園の会 理事長)
    大橋 由三子(多摩美術大学 生産デザイン学科プロダクトデザイン専攻 教授)

登壇者経歴:

小野 淳/Ono Atsushi
株式会社 農天気 代表取締役/NPO法人くにたち農園の会 理事長
1974年生。神奈川県横須賀市出身。TV番組ディレクターとして環境問題番組「素敵な宇宙船地球号」などを制作。30歳で農業に転職、農業生産法人にて有機JAS農業や流通、貸農園の運営などに携わったのち 2014年(株)農天気設立。東京国立市のコミュニティ農園「くにたち はたけんぼ」子育て古民家「つちのこや」学生と運営する「ゲストハウスここたまや」などを拠点に婚活・インバウンド観光など幅広い農サービスを提供。2020年にはNPO法人として認定こども園「国立富士見台団地 風の子」を開設。NHK「菜園ライフ」監修・実演。著書に「都市農業必携ガイド」(農文協)、「新・いまこそ農業」「東京農業クリエイターズ」「食と農のプチ起業」(イカロス出版)。

【多摩美術大学サーキュラー・オフィス(Circular Office)】

この惑星における美術のあり方を深くとらえなおし、「つくる」ことを基礎におく美術(Art and Design)に、新たな視点として「循環(Circular)」という考え方と実践をかけ合わせます。「つくる」という営為の前後への想像力を持ち、「つくるもの・こと」を通じてこの惑星に「あらたな価値(幸循環)」を創出すると同時に、来るべき社会や文化をつくり、担い、つくりなおしていく人びととともに活動を展開します。

  

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