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ベルリン芸術大学 ガビ・シリッグ教授の特別講義を環境デザイン学科主催で開催


環境デザイン学科主催の特別講義として、協定校であるベルリン芸術大学からガビ・シリッグ教授を招へいした特別講義を、10月3日(火)に八王子キャンパスレクチャーホールにて開催しました。

特別講義を行うガビ・シリッグ教授

ベルリン芸術大学は、ヨーロッパで最も規模の大きい芸術大学のひとつであり、同時に1696年に設立起源を持つ、世界で最も伝統ある芸術大学のひとつです。2008年から本学の海外協定校となっています。芸術・美術に関する40以上のコースを有し、シリッグ教授はビジュアルコミュニケーションコースで空間デザインや展示デザインを担当しています。

「future(s) of space(空間の未来)」と題された今回の特別講義では、まずシビック教授のこれまでの主な作品と、その作品に込めた意図や目的が説明されました。一例として、2009年に発表された「body space & urban body」は、建築物が本来もつ硬さ・非柔軟性と対比する形で人間の体とフェルト生地でできた被膜(スキン)を掛け合わせた作品であり、時の経過とともに建物が変化する「responsive architecture(応答性の高い建築物)」と評されています。また、2021年発表の「soft architecture」では、要塞という極めて固定的で耐性に優れた建物を、柔軟なフェルト生地とパフォーマーを用いて、あえて柔らかさと流動性を際立たせています。このような作品に至った理由について、シビック教授は、「建物というのは時に人や空間、中と外を分断させる壁のような特性があるが、一方で同時にそれらをつなぐこともできる絆のような特性もある」としたうえで、あらゆるものをつなぐ建築物を生み出すことが自身の作品における究極のゴールであると説明しました。その後、ベルリン芸術大学の学生が取り組んでいる授業や課題、学生の作品についても多く紹介されました。

特別講義は学内に広く公開され、環境デザイン学科の学生をはじめ会場には50名以上の学生が集まりました。参加学生はシリッグ教授の柔軟で独創的な作品解説や、ベルリン芸術大学の授業内容や学生の作品を興味深く見入るとともに、時折、通訳を務めた堀内正弘 環境デザイン学科教授が投げかける西洋建築と日本建築の違いや建築の文化的な意味などに関するディスカッションを通じて、国際的な視野を広げました。

豊富な画像や映像で作品を解説

  

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