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オスロ国立芸術大学との国際協同教育プロジェクト「Connecting Wool」Joint Studio 4をオスロで実施


ノルウェーのオスロ国立芸術大学(以下、オスロ芸大)デザイン学科と多摩美術大学生産デザイン学科との国際協同教育プロジェクト「Connecting Wool」の7日間集中ワークショップJoint Studio 4「SHOW」を、9月2日(土)~10日(日)にかけて、オスロ芸大キャンパス(オスロ市)を中心に実施しました。

「Designers’ Saturday(デザイナーズ・サタデー)」(会場:Oslo Event Hub)での成果発表


人物相互派遣を通してノルウェーウールの活用を探る国際協同プロジェクトの集大成

本学は、国際社会の即戦力となる人材育成を目指し、国際交流プロジェクトや産学協同プロジェクトに多く取り組んでいます。その一つである「Connecting Wool」は、ノルウェー教育国際協力センターの公的助成を受け、人物相互派遣を通じて国際交流を促進する「SIU-UTFORSKパートナーシッププログラム」で採択された4年間の国際協同教育プロジェクトです。ノルウェー北部に生息する固有種、ワイルドシープの毛の新しい素材活用方法を探究する協同研究であり、ノルウェーと日本の人物相互派遣により学生の国際的視野の広がりを促し、人材育成に寄与することも目的としています。プロジェクトは2018年にスタートし、2020年にはコロナ禍による中断を受けながらも、2021年秋よりオンラインにて活動を再開。毎回の活動(Joint Studio)にはテーマが設けられ、1回目は「RAW」、2回目は「TECH」、3回目は「MAKE」、そして最後の4回目は「SHOW」がテーマです。

オスロ国立美術館にて

Joint Studio 4では、本学からはプロダクトデザイン専攻の学生4名、テキスタイル専攻の学生3名、および大学院テキスタイル領域専攻の学生1名ら計8名の学生と、テキスタイルデザイン専攻の川井由夏教授と河崎日菜子助手の2名が渡航し、7日間の集中ワークショップを実施しました。参加学生はデザインスタジオ「Formafantasma(フォルマファンタズマ)」による羊毛と生産の歴史に関する展覧会「Oltre Terra. Why Wool Matters」と、オスロ芸大の学生が前回のJoint Studio 3を経て完成させた共同作品をオスロ国立美術館で見学し、両大学の学生全員でこれまでのプロジェクトの歩みを確認しました。次に、テーマ「SHOW」のもと、プロジェクトの成果をどのように表現し伝えるかについて話し合い、具体的な展示方法をデザイン。その後、ワークショップの一環として、シンポジウム「TALKING MATTER」のデザイナーのプレゼンテーションとディスカッションに参加しました。また、プロジェクトの題材である羊を直接観察するため、文化的景観の管理や、自然価値・有機畜産などの普及を行うビグドイ王立農園も訪問。成果発表の内容・表現をより深化させる体験を得ました。

オスロ国立芸術大学内実習室

ビグドイ王立農園


両大学の学生全員による成果発表、そしてオスロ国立美術館併設国際ファッションリサーチライブラリーでの展覧会開催

ワークショップ最終日は、「Designers’ Saturday(デザイナーズ・サタデー)」(会場:Oslo Event Hub)で成果発表を開催しました。オスロ芸大学長や在ノルウェー日本大使館関係者をはじめノルウェー国内のデザイン・インテリア・建築の関係者など多くの来場者があり、参加した学生らにとって貴重な交流の場となりました。本プロジェクトは、Joint Studio 4終了後、9月21日(木)から10月9日(月)まで、オスロ国立美術館併設の国際ファッションリサーチライブラリーにてこれまでの作品や写真等を展示する展覧会が開催されました。今後は、本プロジェクトの最終成果物として、2018年から2023年の活動をまとめた報告書が作成される予定です。

「Designers’ Saturday(デザイナーズ・サタデー)」(会場:Oslo Event Hub)での成果発表

関連リンク

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