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環境デザイン卒業生がMFUマイスター《技術遺産》認証受賞者に決定



「IKEBANA KIKUCHI」Rank: J Length: 135mm For 2021 Catalog

  

09年環境デザイン学科卒業生でパイプ作家の菊池朝美さん(株式会社柘製作所)が、2021MFUマイスター≪技術遺産≫認証受賞者に決定しました。

一般社団法人日本メンズファッション協会(略称:MFU)が実施するMFUマイスター《技術遺産》認証は、次の時代に伝承すべき高度な技術、知識、見識を持つ技術者を発掘し、広く世の中に伝えていくとともに、技術そのものの積極的な発展と継承を促すことなどを目的に、2011年から行われています。

書類での1次審査 、工場・工房・研究機関等の実地調査が行われた2次審査を経て、格段にレベルの高い伝統技術、革新技術、環境技術、ユニークな技術を有する技術者として認定されました。

老舗パイプメーカーで伝統技術を受け継ぐ

菊池さんが所属する株式会社柘製作所(東京・台東区)は、1936(昭和11)年3月創業の老舗パイプメーカーです。同社のフリーハンド・パイプ(職人が1本1本、すべて手仕事で仕上げたもの)はオーダーメイドを受け付けず、職人が木材を見てそれにあった形のパイプに仕上げるという手法を取っています。職人の感性を尊重して作られる同社のパイプ製品は、日本のみならずヨーロッパやアメリカを中心に、TSUGEブランドとして高い評価を得ています。

菊池さんが同社に入社するきっかけとなったのは、多摩美の卒業制作で作った「テアソビ」と名付けた小さな木のオブジェです。当時の環境デザイン学科の平山達教授(現・本学名誉教授)を介して同社代表取締役社長の柘恭三郎氏が手にしたことから、パイプ作家への道が開きました。

入社後は同社を代表するブランド「IKEBANA」の製作チームに参加。本場デンマークでも研鑽し15歳からの70年間で数多くの名品を生み出している名匠・福田和弘氏の薫陶を受けています。菊池さんの手がけるフリーハンド・パイプ「IKEBANA KIKUCHI」は、その柔らかな曲線と繊細な仕上げで、世界のパイプ愛煙家の注目を集めています。

  

関連リンク

MFUマイスター《技術遺産》認証受賞者について別ウィンドウリンク
2021年度 認証者インタビュー別ウィンドウリンク
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