辻惟雄名誉教授が第8回日本学賞を受賞

10月20日、多摩美術大学元学長で名誉教授の辻惟雄先生が、第8回日本学賞を受賞しました。

一般社団法人 日本学基金が主催する日本学賞は、日本文化の価値などを研究する「日本学」の各分野における、選考時点での最高の業績を顕彰するものです。

対象となった業績は辻先生の「美術史における独自の視角」です。従来、特異な画家として異端視されてきた画家、特に伊藤若冲をはじめとした江戸期浮世絵の作家に対し、異端をむしろ万物に対する熟視ととらえたことによって、より豊穣な日本美術史を叙述したことが高く評価されました。

授賞式は11月23日、東京・千代田区の学士会館で行われます。

  

辻惟雄先生プロフィール:

1932年愛知県生まれ。1961年東京大学大学院博士課程中退(美術史専攻)。東京国立文化財研究所美術部技官、東北大学文学部教授、東京大学文学部教授、国立国際日本文化研究センター教授、千葉市美術館館長、多摩美術大学学長などを歴任。東京大学・多摩美術大学名誉教授、MIHO MUSEUM 館長。岩佐又兵衛、伊藤若冲、曾我簫白などを「奇想の画家」としていち早く再評価し、「かざり」「あそび」「アニミズム」を日本美術の特質に挙げて、装飾工芸から幽霊画、漫画まで幅広く論じている。

  

関連リンク

2020 日本学賞 公式サイト

2020年11月18日 14:39