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子どもたちに科学のおもしろさを/2019年度「ひらめき☆ときめきサイエンス」実施報告


「ひらめき☆ときめきサイエンス」とは、独立行政法人日本学術振興会が平成17年度より開始した事業で、大学や研究機関で「科研費」(KAKENHI)により行われている最先端の研究成果に、小学5・6年生、中学生、高校生の皆さんが、直に見る、聞く、触れることで、科学のおもしろさを感じてもらうプログラムです。

本学では共通教育の高梨美穂准教授と伊集院清一教授による2つのプログラムが上野毛キャンパスで実施されました。

【実施プログラム1】
● プログラム名: 成長することば─ことばを学んで、オリジナル絵本・小冊子を作ってみよう!(課題番号:19HT0078)
● 実施代表者: 美術学部 共通教育 高梨美穂准教授
● 開催日: 2019年7月27日(土)
● 実施場所: 多摩美術大学上野毛キャンパス
● 受講対象者: 小学校5・6年生、中学生
● 参加者: 31名

【実施報告】
このプログラムは高梨美穂准教授が研究を行っている科研費「直示動詞「行く」「来る」の母語習得に関する研究」(基盤研究(C)(一般)/16K02699)を基に企画されました。
当日は、高梨美穂准教授が「ことばの成長」をテーマに、受講生に言語発達研究について紹介しました。
講義では、受講生は言語学者となって、「ことばの成長」や「ことばの科学的分析方法」について学びました。
オリジナル絵本・小冊子を作成する実習では、受講生は作家となって、どのような語彙、表記、文法を用いると良いか等、講義で学んだ言語学的視点から文章を書き、そしてイラストや切り貼りを取り入れ、「ことば」を美的に表現することに挑戦しました。
最後は参加者の皆さんと完成作品の発表を行い、ことばの科学的体験をしてもらいました。

「成長することば─ことばを学んで、オリジナル絵本・小冊子を作ってみよう!」高梨美穂准教授と参加者の皆さん

【実施プログラム2】
● プログラム名: アートセラピー入門: アートで心がわかっちゃう!?~芸術と医療の融合~(課題番号: 19HT0079)
● 実施代表者: 美術学部 共通教育 伊集院清一教授
● 外部講師: 渡辺達正名誉教授(多摩美術大学)、保高一仁助教(松本短期大学)
● 開催日: 2019年8月6日(火)
● 実施場所: 多摩美術大学上野毛キャンパス
● 受講対象者: 中学生、高校生
● 参加者: 22名

【実施報告】
このプログラムは伊集院清一教授の科研費「芸術と芸術療法の他分野融合研究がもたらすもの」(挑戦的萌芽研究/15K12843)を基に企画されました。
当日は、3名のプログラム講師(医師、芸術家)が芸術と医療の観点から、受講生にアートセラピーを紹介しました。
講義では、伊集院清一教授が「精神療法的アプローチによるアートセラピー」について解説し、受講生は風景構成法やなぐり描き法といった絵画療法体験を行い、アートセラピーの基礎について学びました。
実習では、渡辺達正名誉教授による版画のジェルアートと、保高一仁助教(松本短期大学)によるボックスコラージュ制作を通して、「芸術的アプローチからのアートセラピー」を体験しました。
最後は学生スタッフも交えた完成作品の発表を行い、アートセラピーの体験学習を通じて、参加者の皆さんと楽しく交流することができました。

「アートセラピー入門: アートで心がわかっちゃう!?~芸術と医療の融合~」伊集院清一教授と参加者の皆さん